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2018年8月16日 (木)

言葉を大切に 慣用句の逆襲

  雨の谿間(たにま)の小学校の桜花昭和一けたなみだぐましも     岡井隆『マニエリスムの旅』
 「昭和一けた」も詩語としては思い切った用法です。俗語というべきですが、これが歌の中に定着するのはなかなかむずかしい。しかも「なみだぐましも」などと、これまた俗な感想で一首をまとめています。これがしかし愛誦性と懐かしさを感じさせるのは、上句の畳みかけるようなリズムが、与って大きな力を発揮しているのでしょう。
慣用句は、それに乗っかってしまっては駄目である。その慣用的な使われかたにあえて挑戦してみる。それをうまく逆用できたときは、思わぬインパクトを発揮することがある。
 慣用句は避けるべきです。まずそれが大切です。しかし、避けるべきだからこそ、それでもうまく逆用できたときは、思わぬインパクトを発揮することもある。慣用句は、それに乗っかってしまっては駄目なのです。その慣用的な使われかたに、あえて挑戦してみる。そこにしか意味はありません。満を持して(おっと、これも!)、思い切った慣用句の傑作をものにしてみるのも歌作りの醍醐味かもしれません。
                 - 永田和宏著 作歌のヒント -

 本著作者が言っている通り、リズムって大事だと思います。慣用句やくさい台詞は、よく歌の詞にも聞く事ですが、聞き慣れた言葉であってもリズムやメロディーが違うと表現されている世界も違ったものになることがあります。
 慣用句の羅列でも歌が出来てしまうでしょうが、それだけではつまらない。
 以前、ここでも述べた事がありますが、穂村弘さんの「歌は言葉の足し算引き算だけではなく、掛け算にならなければならない・・・」。この言葉を今一度深く考えてみたいと思います。

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